乗り物の乗り方

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実は今月、今まで生きてきて初めて飛行機に乗ったフジタ。沖縄まで行ったんだけど二時間くらいで着いてしまい「なんと便利な世の中ぞ」、と現代の技術の進歩に危険を感じた俺は、スチュワーデスさんにむかって「私を誰だと思っている!危ないから今すぐ引き返しなさい!」と凄い剣幕で怒ってしまった事を今更ながら悔いております。

さて現代には自転車、乗用車、電車、飛行機など幾つかの種類の乗り物が存在します。俺が普段乗ってるのは自転車。自転車は良いよー体が強くなるし、電車の中で窮屈な思いしないし、心にも体にも健康的。切符代いらないし、駅で余計なもの買わないしかなり経済的。推奨。ただ事故には気をつけて。別にこんな話をしたいわけじゃないのさ。

乗り物に乗っている時に皆がどのように過ごしているかの話がしたいのさ。

ふと乗り物のことを考えていたら、マイファーザーのことを思い出したのです。俺が幼い頃に家族でどっかお出かけする時に親父に運転してもらって行くんだが、親父は必ずといっていいほど信号待ちの際には本を読んでいたなあと思い出したのです。何の本かなんて興味もなかったけど、ほぼ誰とも話さず信号で止まるたびに本を黙々と読んでた。よくよく考えたらすごい。親父は車の運転中はおそらく一人の世界だったってことなんですよ。信号待ちの少しの時間に知識や情報を仕入れて、運転中はそのことについて思考をめぐらせるという、おそらく隣でマイマザーがこれ食べたいとか仕事でこんなことがあってさ、って話もおそらく左から右だったんだろうな、と。勉強家とも言えるが、現代で言えば空気が読めないとも言う人はいるだろう。まあ俺は「空気が読めない」という言葉にはずっと嫌悪感を感じていて、いつも言った本人に対して「お前が言うな!」と言ってやりたくなりますね。なぜこの言葉が嫌いかは別の号で考えることにして、親父が何故車で本を読むようになったかの真意はわからないけれど、その行為がないと退屈だったんだろうな笑。ただ高速道路に入ってしまうと信号がないため本は読めない。どうする親父!?

そこで我々下々の子供たちの出番である。親父はわれらに問いかける。

親父「今、時速何キロで走っています。休憩所のパーキングまでは後何キロ。さて、何分で着くでしょうか?」

子供たちはぎょっとする。

親父「はい長男」

長男「何キロです(どや顔で)」

親父「正解」

一同パーキングで一休みし、程なくして車は動き出し、親父は問いかける。

親父「今、時速何キロで走っています。おじいちゃん家まで後何キロ。さて何分で着くでしょうか?」

子供たちに緊張が走る。

親父「はい次男」

次男「・・・」

親父「はい次男」

次男「・・・わかりません(パニックで)」

親父「このたろさくが!(「ばかもの」の意)」

次男「・・・だって、まだ教科書そこのページまで行ってないし、いや行ったかもしれないけど復習してないし・・・(涙目)」

親父「ちゃんと勉強しなさい」

 

末っ子の長女には問題が出されることはほぼなかった。ずるかった。

このように高速道路で本の読めない親父は、退屈しのぎに我々後部座席組に「計算問題」という形でコミュニケーションをはかってきた。己が勉強するだけでなく、皆で勉強しようというのだ。なるほど、これはもしや前号で話した「松下村塾」にも通ずるところがあるのではないか!?いや、待てよ、風通しがよくない!窓を開けたい!緊張により呼吸が荒くなり、車内の空気を入れ替えたい!なんなら車酔いもひどい!窓を開けたい!

このまま書いてると親父がひどくクールな合理主義者みたいな人物像になっていくので、ちゃんとフォローを入れとくと、他の「学校はどうだ?」とか「野球はどうだ?」とかそういう楽しい、こちらが話したい話の記憶は計算問題の破壊力が強すぎたため、ほぼそれで埋められてしまったのだろう。それから我々後部座席組は考えた。皆で寝る、という作戦だ。この作戦は中々に功を奏した。我々は酸素の薄い車内と、緊張、そして計算問題への恐怖から、心身が磨り減り、眠くなってしまったとも言える。

 

そんな幼い頃の経験からか、乗用車に乗るとひどく眠くなるし、眠るものだと思っている。

皆さんも乗り物に乗る際にこれしてるよってことあるかと思う。音楽聴いたり、ゲームしたり、それこそ本読んだり、窓の外眺めたり、寝たり。新幹線、飛行機ならお酒呑んだり、お弁当食べたりね。人の迷惑にならない範囲で新しい過ごし方があったら教えてほしいと思う。

 

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ではまたふじた

 

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